最近、とある選手の移籍について耳にしましたが、どうも経緯がよくありませんー。
かなりトップレベルの選手でしたが、長く在籍し少年から育ててもらってお世話になった会長さんとジムに不満があるからと、私も懇意にいただいているそのジムさんを退会しましたー。
そのジムの会長さんに了承をえて本人ともお話をしましたが、特にやめるほどの理由でなく後援会側とジムとのことで巻き込まれた感がありましたー。
その先生の、その生徒を育てる情熱は私から見てもわかりましたので、一方的に三行半を生徒から突き付けるのは義理を欠いた行為にしか映りませんー。
普通のスポーツと違い、格闘技は普通以上の信頼関係と、物理的なリスクも投じて臨まねば王者までたどり着けませんー。
実力があってもこのご時世、練習だけに専念できる選手は少なく、ジムや後援会が経済的にも援助してリングにたつ準備を手伝っていますー。
その普通以上のエネルギーを投じている先生に話し合う間もなく一方的にやめることは、武道、格闘技、習い事、芸事では文化的にも許されませんー。
その師匠に社会的によほどの問題がなければ、まわりが「それはないでしょう!」 と許されないのでしょうー。
逆に、ファイトマネーの未払いや、会長先生の人間性に問題があるなら周りも独立を助けるでしょうー。
ところが、最近耳にした情報では、強行突破で東京のジムに移籍したというではありませんかー。
以前の師匠には何も言わずにー。
たぶん怒られ、許されはしないでしょうが誠意として、元師匠に意向を伝えに行くべきだと思いましたがなかったのは寂しいことですね。
その移籍先のチェーン系列ジムのオーナーはビジネスマンですから、関係ない、成果を出せというのでしょう。
しかし、格闘技や、芸能界など人を扱う仕事はこの仁義や信頼関係、人のつながり、コネクションなどが大きく関係します。
逆にそこを大事にしてのし上がるかたもいます。
その選手、まあ本人には大きな意志はないのかもですが、育てた師匠をないがしろにしてはだめでしょうー。
これが協会がちゃんとある、ボクシング協会や相撲協会などは移籍についてはきちんとルールがあります。
移籍金で解決する場合もありますし、互いの意思を確認したうえで合意の上というのもあります。
こうした格闘技界でよくあるトラブルは、歴史のあるボクシング、相撲などにならって改善していかないと、いつまでたってもキックボクシング業界は社会に認められるジャンルにはならないでしょう。
移籍のトラブル、後援会のあり方、頼りかた、ジムを作るときの近隣の同業者との許可、選手の参戦の決め事など、ルール、約束事を決めないとトラブルは絶えず、連盟、協会、業界同士の争い、派閥が絶えないでしょうー。
そうして、こうした日本に多くのキックボクシングチャンピョンがいて、一般のひとは何がなにやらわからず、応援の仕様がなく、なんであの選手とあの選手は戦えないかとか、ファンが見たいカードができず、これまた業界の発展になっていませんー。
業界を支えるファンは強い選手同士が戦って生まれる崇高な舞台を、待っているのです。
かんたんなはなし、格闘技ファンはいったい誰が強いか、がみんな知りたく、その舞台を見守り待ち望んでいるのですー。
当ジム主宰ホーストカップではかつてのK-1をならい、各団体の選手が派閥に関係なく競い合える場所として、マッチメイクを頑張って実現しています。
各団体の代表者様に頭を下げまくり続けながら、ファン、選手、関係者のみなさまのためにー。
同志の方がたが少しづつ増える半面、先ほどのお金に物をいわせるチェーン系列団体と興業の引き抜き工作や、仁義を無視した行為には私の懇意にしている関係者さまから多大な被害を良く耳にしておりますー。
しかしこれが聞くところによると、逆に我を省みて結束する流れになっているようでもありますー。
我々ホーストジム、ホーストカップは、先ほどの某団体を敵とも反対勢力とも思わず、同志の皆様とともに理想実現にむけて大会運営、普及活動、有力者との接見に力をいれて前進いたしますー。
ただ、前をみて!
そうしてルール、互いの約束事が立てられるようになったなら、この業界のモラルが向上し、野球やサッカー、ボクシング、相撲のように社会に認知されるようになるでしょうし、一握りの強いチャンピオンは社会成功も手にすることができるでしょうー。
この業界に夢ができ、トラブルもなくなり、本筋でお話しししました、会長先生が無念におもうような事態もさけられるでしょうー。
最後に誤解のないよういいたいのは、最後までお世話になった先生には、忠義を尽くせということです。選手の自由を奪うということでもありませんー。
いろんな考えもあるでしょう。話し合って納得をお互いがするまでとことん話をすべきで、問いかける先生に胸中を話さず、一方的に違う場所に行くとは許されませんー。 時間があればもっと良い解決策があったように思います。
ただ、こうした行動の思考の人間はたくさんの人に感動を与える、いわゆる”スター”にはなれないでしょうー。
人々は、リングの上で輝く”人”を見ますからー。
早くこの業界が、重なる部分だけでも一つにまとまればと思いますー。
その兆しはじわじわときていますね♪
東京に行く機会が多くなりそうですー。
合掌